本文までスキップする

Blog
ブログ

病気や治療についての正しい情報

    日頃のブログではあまり具体的に病気のことや薬のことは書いていませんでした。
    なぜかというと、医学は日進月歩で最適な治療が変化していったり、新しい薬ができたりするので、書いた内容も時間がたった結果間違っているとまではいかなくても最適な内容ではなくなることがあるからです。それに今はこのブログと同じでインターネット上には数多くの情報があり最新の情報はいくらでも確認することができるので、特にこのブログをわざわざ見て病気や治療について確認する人もあまりいないかなと思っていました。
    とはいえせっかくこのブログを見てくれている人がいるのに何も書かないのももったいないと思い、今後はその時点での病気や治療の要点や個人的な見解などを書いていこうかなと考えています。

    ただその前にまず一般的にインターネットで医学的な情報を探す際に問題となる部分があるなと思いました。それは『どこに正しい情報があるか』ということです。
    現代では数多くの情報がインターネットには存在し便利ですが、それゆえに情報の内容も玉石混交となっています。医学的には間違った情報が正しいかのように書かれている場合もありますし、過去には正しかったけれど今は変わってしまった内容が残っている場合もあります。なので欲しい情報がうまく探せない、正しい情報と間違った情報の判断がつかない、など不便なことも多いと思います。
    そこで今回はおおむねここには正しい情報があるというホームページなどを紹介しておこうかと思います。知りたい情報がすべてこれらで賄えるかというと難しいですが、少なくともそこには基本的に正しい情報があるというのを知っているだけで役には立つと思います。

    ひとつは国や市などの公の機関のホームページに記載されている情報です。例えば厚生労働省のサイトにある各種統計データなどは確実に正しいです。
    次に公的病院の運営するホームページなどの情報です。たとえば癌に関する情報であれば国立がん研究センターが『がん情報サービス』というサイトを運営しています。ここで公的病院としたのはなぜかというと監修する人の数が多く、その責任が明らかだからです。もちろん私立の病院やクリニックのホームページや有志の方が運営するサイトでも正しい情報がある場合も多いですが、やはり公的機関においてはマンパワーがしっかりあり、その記載した情報に対する責任が明確にあるのでより確実に正しい情報があると言えます。
    これらは正しさに関してほぼ確実と言えますが、欲しい情報を探すのに少し手間がかかるのが難点と言えば難点でしょうか。
    そこで欲しい情報を検索しやすく、内容もおおむね正しいだろうというサイトとしては、『MSDマニュアル』というサイトがあります。これはMSDという製薬会社が運営元ですが、100年以上の歴史と世界で使用されているという点で信頼がおけます。しっかりした運営でなければ100年も存続できないでしょうし、世界で使用されているということはそれだけ多くの人に利用されていて問題が出てこないということだと言えます。注意点としては日本語のページがちゃんとありますが、元々が海外のサイトなので内容も海外基準であるということです。具体的には治療内容やガイドラインについて海外では正しいが日本では少し違うといった部分があります。とはいえ大まかには正しいことがほとんどで明らかに日本と異なった内容が書かれていることは少ないです。

    他にも個別であてにしていいと言えるホームページもありますが、皆さんにこの場でお勧めできるものというと以上のものでしょうか。
    とはいえ書いてある情報が正しくても、それを正しく理解する必要があります。そして正しい情報であればあるほど書き方が、専門的な用語も入りやすく、わかりにくい文章になりやすいです。またその理解のために専門の知識が必要であるというのも医師が存在する理由のひとつです。
    なので最終的にわからないことはかかりつけの先生に聞いてもらうのがいいと思います。
    言い訳みたいですが、現代の医学の情報量は凄まじいのですべてを私も把握してはいません。聞いてもらったことに対してすぐにお返事できないこともあります。ただ可能な限り情報収集して後日お返事するようにはしているので、悩んだ場合は聞いてもらえればと思います。