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医師は病気を治すことが仕事ではない!?

    みなさま、明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします。現在アラフィフ(もうすぐ49歳!)の私なのでそろそろ新しいことにチャレンジしていくのではなく、これまでしてきたことを整理して成熟させていく時期だと自覚しています。下記は10年ほど前の私のブログですが、基本的には現在も同感です。今年も現実を受け入れながら、理想を持ち努力する姿勢を貫きたいと思っています

    私は医師として患者様に対して“病気を治すこと”に責任を負っていると思っていません。在宅支援診療所の医師として患者様に対して“標準的な(在宅)医療を提供すること”に責任を負っていると考えています。逃げ腰な表現のように思うかもしれませんが、在宅看取りを積極的に支援しているクリニックで“病気を治すこと”“病状を良くすること”に責任を負って仕事をしなければならないと考えていると、間違いなく重圧で精神的におかしくなってしまいます。無責任に聞こえるかもしれませんが、スタンダードな治療を提供した後、その患者様の病気がよくなるかどうかは本人の治癒力(薬の相性、免疫力、体力、精神力、その他)にかかっている、もっと言えば神様の判断(人事尽くして天命を待つ)と考えています。しかし、そうは言っても“病気を治したい”と私を含めてすべての医師は思っています。