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パフォーマンスステイタスと訪問診療開始時期
パフォーマンスステイタス(PS)とは、5段階での全身状態の指標で日常生活の制限の程度を示します。主にがん罹患時の全身状態を示す時に使用します。以下は私が簡単な表現に変えてみました(正式な記述は別途ご参照ください)。
0:まったく日常生活に制限がない状態
1:激しい活動のみ制限される状態
2:一日の半分以上は座ること以上(座る、立つ、歩行)ができる状態
3:一日の半分以上は横になっている状態
4:一日中横になっている状態
在宅緩和ケアの訪問診療開始時期について個人的に意見があります。できるだけ長く専門的な病院で積極的治療を受けることが多いため、PS3もしくは4程度で訪問診療開始と思われる方が多いかもしれません。しかし、実際にPS3以上になると患者医師信頼関係や療養方針が形成される前に病態が変化・悪化することが多く、在宅医療・療養がうまくいかないケースが比較的多くあります。それとは逆にPS0もしくは1の場合は通院可能で訪問診療そのものが適応ではなかったり医療費が余分にかかるため、問題が生じます。となると、個人的にはPS2程度が訪問診療開始の目安だと考えています。