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院長ブログを引き継ぐことにしました
さて、タイトルの通りなのですがこの度、1年越しに向原先生が毎月更新していた院長ブログを私、小畠が引き継ぐことにしました。
そもそも向原先生が亡くなられた1年前に院長を引き継いだわけなので、ブログもその時点で引き継げばよかったのですが、実務的に余裕がなかったことはもちろん、なかなか決心がつかなかったためにそのままになっていました。
ですが、多くの方々に支えられながらこの1年を過ごし、やはり向原先生が続けていたブログをこのままにするのはもったいないと思い、引き継ぐことに決めました。
とはいえ、私の書くブログなので向原先生が書いていたような内容とはまた異なってくるかもしれませんし、更新の頻度も未定ですが暖かく見守っていただければ幸いです。
今回は初回の記事なのでせっかくですし、向原先生について書こうと思います。
引き継ぐのをためらっていた理由のひとつなのですが、なんと前回の更新が2022/4/1なんです。
つまり向原先生が亡くなられた後に更新されていて、予約投稿された記事ということです。
このあたりに向原先生の真面目さというかマメさが表れているなと感じるわけですが、おそらく私は決まって月初めに更新なんてことはできないだろうと思うのです。
そういう部分も引き継ぐのをためらっていた理由だったわけですが、スタッフに話を聞くと向原先生も昔は週1で更新していたけれどしんどくなって月1になったということだそうで、そういう頑張りすぎてしまう部分もまた向原先生っぽいな、と懐かしくなりました。
思えば向原先生は私にとって師匠であり友人でもありました。
向原先生は私より長い年数を在宅診療に携わっており、その経験も知識も豊富でしたので、在宅診療におけるスキルを大きく成長させてもらうことができました。
医師というのは様々な理由や状況がありますが基本的には一人で診療を行うことが多いので、このように自分の師匠となる先輩医師に出会える機会というのはかなり限られているように思います。
そういう意味でもとても貴重な出会いだったなと感じるとともに、まだまだ向原先生から学べることがあっただろうなと残念にも思います。
もう一方で向原先生は親しみやすい人柄で、時には自身が疑問に思ったことを私に質問されることもあり、日常の診療における相談や在宅診療における理念、そして医療以外のこともお話する機会が多かったです。
そういった中で在宅診療において目指すところが近いことも知り、気の合う友人のような関係にもなっていました。
在宅診療で目指すところがほぼ一致していたことは私にとってとても嬉しいことで、向原先生は“在宅診療における同志”というような感覚もありました。
そんなわけで私が院長となり当院を引き継ぐことを決意した理由は患者さんのことはもちろんですし、他にも様々な理由がありますが、一人の同じ志を持つ友人としてその努力の成果を残したいという思いも大きくありました。
こういった初心を忘れずに引き続き患者さんたちの力になれるように努力していきたいと思います。
最後に少しだけ患者さんに向けて書きたいと思います。
私が院長になってからの一年の間に様々な先生が当院に来てくれています。
このことは在宅診療の質という意味で向原先生がいなくなった分を補えるほど大きなことだと思いますし、それくらい当院の医師は皆、優秀だという自信がありますので、患者さんには安心していただければ幸いです。
とはいえ心理的な面では向原先生がいた頃からの患者さんは寂しい部分もあると思いますので、それを感じさせないくらい当院一丸となって頑張っていきたいなと思いますし、向原先生を知らない患者さんには向原先生が大事にしていたものを私たちが代わりに提供できるよう、根底には変わらない精神を持ってこれからの時代や患者さんに合わせた在宅診療を行っていきたいと考えています。