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向原院長を偲んで

    5月担当は看護部です、よろしくお願いします。

     

    3月12日に向原院長が急逝してから、早2ヵ月が過ぎようとしています。

    ポッカリ空いてしまった心の穴は埋まりませんが、前を向いて歩いていくために、向原院長を想い出しながら、これからの向原クリニックについて、お伝えさせていただければと思います。

     

    まずは向原院長と共に訪問診療に回っていた時を想い起こしてみたいと思います。

    向原院長は、方向感覚がずば抜けており、一度行った患者様のお家へは迷わず行きつけるので、先頭で歩いてもらい、また、往診の時に迷いそうになっても、聞くとナビよりも正確に答えてくれるので、本当に助かっておりました。

    在宅では、病院の様に何度も足を運ぶことができないので、訪問診療の間に、病状の確認だけでなく、現状や今後について家族様とも話し合いをしなければなりません。時間が足りない時には、訪問診療以外にも、何度も何度も面談をして話し合ったことを思い出します。

    たまに車の中ではイライラがこぼれてしまうことがありましたが、真面目一徹!とことん向き合う姿勢には、いつも凄い!っと頼もしく感じておりました。

    時間を無駄にしない姿勢は徹底されていて、昼休みは医局のソファで集中睡眠をとっていました。眼鏡を取って無防備に眠る姿は、ベビーフェイスでちょっと可愛いい感じです。

    同行看護師としては、診察の時は、常に急かされている圧を感じつつ、必死で採血をしたり記録を書いたりと頑張っておりました。実は虫が大嫌いで、車中に入り込んだ小さな虫や路上のセミやバッタに過剰に反応されており、夏場は先生よりも前を歩くようにして、敵からガードして差し上げてました。車の中でこぼれる愚痴や本音が聴けると、信頼してもらえてるんだなあと感じて嬉しかったです。

    こうやって思い起こすと、本当に在宅向きの素敵な先生だったなあと心から思います。

    汗っかきなので、付き合いの長い患者様には5月には専用の扇風機を出してもらったり、エアコン温度を低めで設定してもらったりもしていました。今でも診察の時に「向原先生が亡くなられたのは信じられない」「悲しい!」、という言葉が聞かれ、皆様から慕われていたんだなあと感じております。

    向原院長と過ごした日々は、私たちにとって、本当に本当に、かけがえのないものです。

     

    今現在の向原クリニックですが、小畠新院長と一緒に、頑張って前に進んでおります。

    新規の患者様の受入れ準備も進めていますので、整ったらお知らせさせていただきますね。

    これからも、向原クリニックをよろしくお願いいたします。