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薬を決まった時間に内服できていますか?
さて、皆さんはどうでしょう?
これは結構難しい質問です。
多くの場合、内服薬の袋には「朝食後」とか「夕食後」とか書いてあります。
ただ食事の時間は人によって様々ですし、そもそも毎日決まった時間に食事をとっていない人もいるでしょう。
そう考えると今の内服の仕方で大丈夫なのか?と不安になる方もいるかもしれません。
多くの薬は医学的に厳密な内服の指定があるわけではないので、特別な注意書きがない場合には指定の内服をしてもらえれば問題なく、それほど神経質になる必要はありません。
とはいえ、「お昼はよく内服し忘れる」などはもちろん、「夕食後にすぐ寝てしまうので夕食後と寝る前が一緒になってしまう」など、内服について問題や不安が出てくることはよくあります。
こういった際には遠慮せずに伝えていただきたいと思います。
こう書くと医師としてはあまりよくないかもしれませんが、私は内服し忘れることがそれほど「悪いこと」だとは思っていません。
もちろんしっかり内服するべきですが、忘れるには忘れるなりの理由があるものです。
例えば昼食時の内服を忘れることは患者さんで比較的多いように感じますが、それはお昼に皆さんいろいろと用事があることや毎日決まった時間に食べられないことが多いなど、朝夕に比べ忘れやすい条件があるのです。
しかし、内服忘れが悪いことだと思うとなかなか医師に伝えにくくなってしまうでしょう。
もし内服がしっかりできていないことを教えてもらえないと、医師は内服できているものと思ってしまい適切な治療ができない可能性があります。そうなってしまった方がよほど患者さんにとって悪いことでしょう。
なので厳密にいえば「内服し忘れたとしてもそれは患者さんが悪いからとは思っていないので気軽に相談してほしい」ということです。
忘れることはなくとも、「毎日朝昼晩は大変だ」、や「一回の薬の量が多くて大変だ」なども同じです。
相談してもらえれば、患者さんの話を聞いてなるべく生活にあった内服に変更したいと思います。
もちろん薬の種類やお持ちの病気によってはどうしてもそのまま飲むしかない場合もありますが、その場合でも理由に納得して内服するのと、何も知らずに内服するのでは気持ちの面で差は大きいと思います。
風邪薬や鎮痛薬などは、ある一定期間だけ内服すればいいことがほとんどですが、高血圧や糖尿病の薬などは多くの場合、長期間にわたって内服する必要があるので、無理なく続けられる方が長い目で見て患者さんの生活の面でも病気の治療という面でも有益だと考えます。
というわけで内服についての疑問や相談はぜひ気軽にしてくださいね。